「独り勝ちのダイソン」に日本人は「妬み・嫉み」しか抱けないのか。
Cerevo代表岩佐琢磨氏のブログでこんなエントリがありました。
この度ダイソン社からヘアドライヤーが発表になったことへの記事です。
ポイントは
- Gizmodo「618gで軽量」を謳うが日本製の一般製品は400g-500gなので軽くない
- 「3600Wのプロ用ドライヤーよりも風量がある」と語るヘアーメイクアップ・アーティストがいるが、あり得ない
以上かと思いますが、ジャーナリストの林信行氏はこれに関して指摘しています。
結局「軽さ」も「風量」も媒体側で記したもので、ダイソン自体はあくまで「負担にならない重心バランス」と「髪を傷めない事にこだわる熱量」「静音性」をポイントに挙げており「ダイソンのPR戦略に踊らされるな!」と叫ぶ岩佐琢磨氏は「お門違いなダイソン批判」であり、要は早合点。
叫ぶ相手は本来メディアなのです。「ダイソンが別に嫌いではないが」などとの前置きは批判者の常套で「自分は感情的に書いていない。客観性と公平性を保っている」と読み手にアピールするレトリックで、それは大抵、功を奏すことなく「独り言」に終わります。
そもそもこれまでのダイソン製品は私も比較検討の上で愛用していますが、一般的にも大変評価され、デザイン性の高さと革新技術の共存はよく比較対象として持ち出されるApple社の製品のように。非の打ち所がないように思えます。
そんなダイソンがなぜいまさら消費者を「騙す」必要があるのでしょう?
海外はもちろん日本においても「独り勝ち」に見えるダイソンが。
ユーザーは過去の製品からの信頼性を前提に新製品に興味を抱き、耳を傾けるのではないでしょうか?
むしろダイソンやルンバのデッドコピーを厚顔無恥に販売している国内家電ブランドこそ消費者を「騙そう」としているように感じます。
また、以前このような記事もありました。
これも今回の岩佐琢磨氏の切り口と似ています。
ダイソンは「吸引力」そのものでのPRは最初からしていません。私はこの記事でむしろ「吸引力」はそれほどでもないのに快適・効率的に使える革新性に驚いているほどです。
そもそもダイソンは「数値」でPRする手法は取りません。これは旧来から日本人が陥りやすい傾向の1つです。
つまり岩佐氏も「数値に振り回される正統派日本人」と言うことなのでしょう。
やはりApple製品も「スペック」や「数値」ではPRしていません。
革新性とデザインとブランディングの巧みさであり、それはなにより「ユーザーエクスペリエンス (UX)」との言葉に象徴されています。
「体験をする事で即座にわかってもらえる」とは自信に裏付けされた姿勢以外の何ものでもありません。
「究極のニッチブランド」と自認し、失礼がゆるされるならば「不要不急の製品」を創り続け「ガジェット界の旗手」と評される岩佐琢磨氏が「なぜ」とも思いました。
結局、まるごと日本の家電・ガジェット業界はApple、ダイソンに覇を握られもはや勝ち目がないとみて「妬み・嫉み」しか抱けないのかと感じました。
元より私個人はPCや家電、ガジェットが国内ブランドである必要性は全く感じていませんので気になることではありません。
個人的にはCerevoもスタート当初からサポートしているUPQが、新作を発表する度に「家電ゴミ」化している現状にそろそろ助け船を出してあげるべきではと思います。